株式会社寿々乃井酒造店

    自分たちが育てたお米で造ったお酒を、デジタルの力を活用して伝える

    福島県岩瀬郡天栄村にある寿々乃井酒造。ここにいる杜氏はお酒造りのプロであるとともに、米農家でもあります。およそ200年続く酒蔵を襲った震災から10年。風評被害にもめげることなくお米とお酒造りに向き合ってきた杜氏・永山さんは、地元のお米・亀の尾を使用したお酒造りを若い世代に伝えていくためには、仕事のデータ化やデジタルの力が必要だと感じています。

    「お酒を手に取ってほしい。」そう思うなら、まずは自分自身が発信しなければ伝わらない

    広報担当の鈴木さんは、日本酒激戦区である福島県において、米農家でもある永山さんをはじめとする蔵人が造った寿々乃井酒造のお酒は他と何が違うのか、まずは自分自身が学び、発信することを心がけています。「Google マイビジネスや SNS に情報をアップしはじめてびっくりしたのが、最近頑張っているよねというお声でした。それまで一秒たりとも頑張っていなかったわけではないのに、自ら動いて発信しなければ相手には伝わらないんだと実感しました。そうしてお客様からの声を頂くにつれ、この部分の情報が足りていなかったんだとか、新たな気づきも与えられました。小売りの店舗の方から観光客の方まで、私たちのことを Google で調べて尋ねてきてくださった時などは、地道に発信し続けてよかったと感じますね。」(広報・鈴木さん)

    いつだって課題はあるけれど、まだまだやれることはある

    「なくなったものを数えていくのは簡単だと思うんです。震災に限らず、新型コロナウイルスに限らず、これから先も課題はいくらでもあります。でも、この先できることを数える方が楽しいですよね。まだデジタルツールを活用していない人には、まず自分が見せたい、伝えたいと思うことを共有してもらえたらと思います。」(鈴木さん)

    また、今回お話をお伺いした中で唯一の女性である鈴木さん。酒蔵は男社会なイメージを持たれることもあるため、お酒の世界で表に立つ女性は珍しいですね、などと言われることもあるそう。しかし、男性だから、女性だからという区別以前にまず自分自身でありたいと鈴木さんは語ります。

    これからも自分たちの蔵やお酒が持っている良さを、テクノロジーの力を活用しながら自分らしく伝えていくことを目指しています。

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    左 杜氏 永山 勇雄さん 右 広報 鈴木 理奈さん