株式会社 Stroly
地域の魅力の発信方法を民主化する、Stroly
Stroly とは、Story(物語)+ Stroll(そぞろ歩く)を掛け合わせたサービス名です。元々は関西にある研究機関の社内ベンチャーとして立ち上げましたが、2016 年 6 月に MBO をしてスタートアップとして独立しました。
「私自身、アメリカの大学で美術史を専攻したこともありイラストやデザインには関心がありました。Stroly では、紙や PDF で提供されていた地域の魅力を集約するイラストマップと GPS などのテクノロジーが融合することで新しい体験が生まれます。 ”世界観やイメージがつまったイラストマップが、スマートフォンで実際に使えるデジタルマップになる” というアイディアから現在の Stroly が誕生しました。」(代表:高橋真知さん)
世界 35 カ国で使われている Stroly のサービス
現在、Stroly は世界 35 カ国から約 9,000 枚の投稿されたイラストマップをデジタル化して配信しています。投稿者は、自分の地元の魅力や文化に基づくストーリーをより多くの人に伝えたい、地域貢献の形をデジタル化して伝えたい - そんな想いを抱える企業、自治体、学校、お祭り等のイベント企画団体などです。
「これまで Stroly は実際に現地に赴いて使っていただくことが多かったのですが、2020 年コロナ禍以降、観光業界に影響が出る中で、新たに、マップ上で気軽なチャットができる機能やバーチャルツアーを開催できる機能を追加しました。例えば、2020 年に中止になってしまった京都の祇園祭を、「おうちで楽しむバーチャル祇園祭」と題して京都新聞の協力でイラストマップを公開しました。お祭りを楽しみにしていた人たちが Stroly 上に集まって『山鉾はここにあったね』『来年は行けたらいいな』といった会話が広がったり、新たな形で地方の魅力を楽しんでもらう体験を提供しました。また、京都にある大学の事例では、 キャンパスマップを Stroly でデジタル化し、まるで実際に大学を訪問しているようなバーチャルオープンキャンパスを提供しました。」(代表:高橋真知さん)
地域活性化に大切なことは、地域の魅力を住民が再発見すること
「地域の活性化に大切なことは、住民やその地域に関わる方が自らその地域の魅力を再発見し、それを集約して Stroly のようなデジタルコンテンツだったり、デジタルのコミュニケーションを駆使して発信していくことだと思います。」(代表:高橋真知さん)
コロナ禍でリモートワークが進み、一人ひとりが働き方を見つめ直すなど、これまで東京一極集中と言われていたトレンドが弱くなり、地方にもチャンスが巡ってきています。地域の方々がそれぞれの文化や歴史を振り返り、その魅力を再発見し発信することで、外の方と関 わるきっかけに繋がり、交流人口の増加により良い影響をもたらすと考えて います。
地域の人たちが自ら地域の魅力を発信する場所を作っていく
Stroly は創業 5 年目を迎えました。高橋さんは、昨年 Google for Startups が開催した APAC の女性創業者のスタートアップを支援する 8 週間のオンラインプログラム「 Immersion: Women Founders APAC」に参加されました。
「Google の社員や外部のアドバイザーによるワークショップやコーチングセッションを通じて現状を振り返り、今後のビジネス拡大について考えるいい機会になりました。また、インドやマレーシアなど、他の地域の女性起業家と肩を並べてプログラムに参加したことで、新たな発見や気づき、刺激を受けた 8 週間でした。」(代表:高橋真知さん)
観光だけではない旅が考えられたり、ワーケーションという概念が広がったり、新たなトレンドが広まっています。Stroly はそんな現状をポジティブに捉え、日々チャレンジを続けながらビジネスを拡大していきたいと考えています。
「私たちはこれからも、それぞれの地域に住んでいる方々とビジターが関わっていく体験を Stroly 上で提供し、地域の人たちがその魅力を発信しやすい場所を作ることに尽力していきます。」(代表:高橋真知さん)
代表取締役社長 共同CEO
高橋真知さん